4年ぶりに増え7415件、うち災害性腰痛が4583件

厚生労働省は、平成26年の業務上疾病の発生状況をまとめた。それによると、昨年1年間に発生した休業4日以上の業務上疾病(26年中に発生した疾病で27年3月末日までに把握したもの)は7415件となっており、前年(7310件)と比べ105件(1.4%)増加し、4年ぶりの増加となった。

疾病分類別にみた発生件数は、「負傷に起因する疾病」が5445件(全体の73.4%)と最も多く、次いで、「異常温度条件による疾病」619件(同8.3%)、「じん肺症及びじん肺合併症(休業のみ)」263件(同3.5%)、「病原体による疾病」202件(同2.7%)、「化学物質による疾病(がんを除く)」201件(同2.7%)、「手指前腕の障害及び頸肩腕症候群」168件(同2.3%)、「重激業務による運動器疾患と内臓脱」124件(同1.7%)の順となっている。なお、「負傷に起因する疾病」の中では、「災害性腰痛」(4583件)が8割以上を占めた。

次に、業種別の発生件数をみると、保健衛生業が1715件(全体の23.1%)と最も多く、次いで、製造業1459件(同19.7%)、商業・金融・広告業1277件(同17.2%)、運輸交通業860件(同11.6%)、建設業705件(同9.5%)、接客・娯楽業429件(同5.8%)の順となっている。

また、「災害性腰痛」の発生件数を業種別にみると、保健衛生業が1348件(「災害性腰痛」の中の29.4%)と最も多く、次いで、商業・金融・広告業927件(同20.2%)、製造業751件(同16.4%)、運輸交通業618件(同13.5%)、接客・娯楽業242件(同5.3%)、建設業212件(同4.6%)、清掃・と畜業181件(同3.9%)の順となった。