資格取得目標の課程では正社員就職率が55.8%に

厚生労働省は、専門実践教育訓練給付受給者の受講効果についてまとめた。同給付制度は、非正規雇用の若者などをはじめとする労働者の中長期的なキャリア形成のため、就職できる可能性が高い仕事で必要とされる能力や、キャリアにおいて長く生かせる能力の習得を目的としたもので、平成26年10月に創設された。

同省のまとめによると、制度創設から29年9月末時点の実受給者1万5785人のうち、受講開始時に離職中であり、かつ、29年3月末までに訓練を修了した1932人の29年9月末時点の雇用保険適用就職率(以下「就職率」)は76.8%、また、正社員就職率は54.7%となっている。

これを訓練課程の類型別にみると、第一類型(業務独占資格または名称独占資格の取得を訓練目標とする養成課程)は、就職率78.3%、正社員就職率55.8%、第二類型(専修学校の職業実践専門課程)は、同81.7%、同59.1%、第三類型(専門職学位課程)は、同43.7%、同32.2%、第四類型(大学等の職業実践力育成プログラム)は、同67.7%、同41.9%となった。

目標資格等別では、看護師が、就職率80.0%、正社員就職率77.5%、社会福祉士が、同82.9%、同53.0%、専門職学位(ビジネス・MOT)が、同43.7%、同32.4%、精神保健福祉士が、同84.2%、同54.6%、准看護師が、同72.9%、同52.9%、調理師が、同69.5%、同42.7%となっている。

また、上記の1万5785人のうち、受講開始時に離職中であり、かつ、28年9月末までに就職した301人の就職から1年後の定着状況(定着率)は92.0%となっている。年齢別にみた定着率は、20代が92.3%、30代が94.8%、40代が89.5%、50代が84.2%、60代が75.0%となった。