自由な時間選び働く非正規雇用者が男女とも増加
総務省は、労働力調査(詳細集計)の平成30年平均(速報)をまとめた。
調査結果の中から、非正規雇用者の状況をみると、役員を除く雇用者5596万人のうち、非正規の職員・従業員は2120万人で前年より84万人の増加となった。年齢階級別では、15~24歳273万人(全体の12.9%)、25~34歳264万人(同12.5%)、35~44歳371万人(同17.5%)、45~54歳425万人(同20.0%)、55~64歳429万人(同20.2%)、65歳以上358万人(同16.9%)となっている。
雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は37.9%となっており、前年(37.3%)より0.6ポイント上昇した。これを年齢階級別にみると、15~24歳50.2%(前年47.7%)、25~34歳25.0%(同25.9%)、35~44歳28.8%(同28.6%)、45~54歳32.1%(同32.3%)、55~64歳46.9%(同47.1%)、65歳以上76.3%(同74.4%)となっている。
非正規の職員・従業員を現在の雇用形態についた主な理由別にみると、「自分の都合のよい時間に働きたいから」とする者が597万人(29.9%)と最も多く、以下、「家計の補助・学費等を得たいから」394万人(19.7%)、「正規の職員・従業員の仕事がないから」255万人(12.8%)、「家事・育児・介護等と両立したいから」254万人(12.7%)と続いている。男女別では、「自分の都合のよい時間に働きたいから」が男女とも最も多いが(男性171万人、女性427万人)、2番目に多いのは、男性は、「正規の職員・従業員の仕事がないから」(127万人)、女性は、「家計の補助・学費等を得たいから」(312万人)となっている。
また、前年との比較では、「自分の都合のよい時間に働きたいから」は、男女計では58万人増加、男女別では、男性は14万人増加、女性は44万人増加となった。一方、「正規の職員・従業員の仕事がないから」は、男女計では18万人減少、男女別では、男性は7万人減少、女性は10万人減少となった。
非正規の職員・従業員の仕事からの年間収入階級別割合をみると(男女別)、男性は、100万円未満29.0%、100~199万円28.6%、200~299万円21.4%などとなっており、6割近くが200万円未満。一方、女性は、100万円未満44.1%、100~199万円39.4%、200~299万円12.4%などとなっており、8割以上が200万円未満となっている。