紛争解決の援助は労働局長、調停会議ともに0件
厚生労働省は、平成29年度に都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に寄せられたパートタイム労働法に関する相談状況などをまとめた。それによると、相談件数は2446件となっており、前年度(2607件)と比べ161件(6.2%)減少した。
相談内容の内訳をみると、体制整備に関する相談(労働条件の文書交付等、就業規則の作成手続、待遇に関する説明、相談のための体制整備、短時間雇用管理者の選任など)が580件(全体の23.7%)と最も多く、次いで、均等・均衡待遇に関する相談(短時間労働者の待遇の原則、差別的取扱いの禁止、賃金の均衡待遇、教育訓練など)が490件(同20.0%)、正社員転換に関する相談が456件(同18.6%)となっている。
次に、パートタイム労働法第24条、第25条による紛争解決の援助についてみると、都道府県労働局長による紛争解決の援助申立受理件数、均衡待遇調停会議による調停申請受理件数のいずれも0件となっている(前年度はそれぞれ5件、3件)。
また、パートタイム労働法第18条に基づく都道府県労働局雇用環境・均等部(室)における是正指導状況をみると、1万465事業所(対前年度比18.5%増)を対象に雇用管理の実態把握を行い、そのうち何らかのパートタイム労働法違反が確認された9026事業所(同15.3%増)に対し、2万5609件(同12.5%増)の是正指導を実施した。
是正指導の内容をみると、「労働条件の文書交付等」が6185件(全体の24.2%)と最も多く、次いで、「通常の労働者への転換」4832件(同18.9%)、「措置の内容の説明」3581件(同14.0%)、「短時間雇用管理者の選任」2851件(同11.1%)、「相談のための体制の整備」2766件(同10.8%)の順となっている。