特例受ける計画書提出期限を30年4月2日に延長
厚生労働省は、熊本県内において事業所の設置・整備、労働者の雇入れを行った事業主を支給対象とした「地域雇用開発助成金(熊本特例)」について、同県の状況等を踏まえ、特例を受けるために必要な計画書の提出期限を平成30年4月2日まで延長した。
地域雇用開発助成金(旧地域雇用開発奨励金)は、雇用機会が不足している地域などにおいて、事業所の設置・整備を行うとともに、労働者を雇入れた事業主に対して支給するもの。同省は、同助成金(地域雇用開発コース)に、平成28年熊本地震による被災地域の雇用機会を確保するため、一定の要件を満たした事業主を対象として、支給額を引き上げるなどの特例を設け、昨年10月から実施している。
助成金の対象となる設置・整備費用の範囲は、雇用拡大のために必要な施設または設備の新設、増設、購入、賃借に要した費用となった。また、対象労働者の範囲は、ハローワークなどの紹介によって雇入れる求職者(雇用機会が不足している地域などに居住する求職者に限る)となっている。支給額は、設置・整備費用(300万円以上)、対象労働者の増加数(2人以上。2人の場合は創業のみ適用)、生産性の向上の有無に応じて48万円から800万円。
特例では、対象となる設置・整備費用の範囲に、熊本地震からの復旧のために行った修理・修繕に要した経費、宿舎借り上げ経費や通勤バス経費(借り上げた通勤車両の費用)を追加している。
また、対象労働者の範囲に、平成28年4月14日から同年10月18日の間に熊本地震により一時離職した者(熊本地震により雇用保険の特例措置による離職票の交付を受けた者)を追加している。さらに、支給額については、原則の2倍に引き上げている(20人以上の場合は原則と同額となる)。