派遣料金、派遣労働者の賃金とも前年度より増加

厚生労働省は、平成28年度の労働者派遣事業報告書の集計結果をまとめた(28年度の集計は、報告対象期間(各派遣元事業主の事業年度)の末日が平成28年4月1日から29年3月31日の期間内に属する報告について集計)。

それによると、派遣労働者数は、無期雇用派遣労働者が21万5073人、有期雇用派遣労働者が128万9437人、また、旧特定労働者派遣事業の無期雇用派遣労働者が21万4356人、同有期雇用派遣労働者が5万2158人となっている。そして、これらをあわせた派遣労働者数は合計177万1024人となっている。

また、紹介予定派遣により派遣された労働者数は4万6023人(うち旧特定労働者派遣事業が463人)、紹介予定派遣において職業紹介を実施した労働者数は3万4764人(同259人)、紹介予定派遣で職業紹介を経て直接雇用に結びついた労働者数は2万4575人(同181人)となった。前年度と比べるといずれも減少しており、それぞれ5.8%減、9.6%減、7.8%減となっている。

派遣先件数は71万5767件(うち旧特定労働者派遣事業が8万5498件)で前年度と比べ3.9%の増加となった。

次に、派遣料金(8時間換算)の平均額は1万9083円(対前年度比9.5%増)、旧特定労働者派遣事業では2万5159円(同2.5%増)となっている。派遣料金を業務別にみると、最も高いのは、「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」で3万4205円、次いで、「情報処理・通信技術者」2万7586円、「法人・団体管理職員」2万6835円、「建築・土木・測量技術者」2万5589円、「船舶・航空機運転従事者」2万5130円の順となった。

また、派遣労働者の賃金(8時間換算)の平均額は1万2624円(対前年度比5.8%増)、旧特定労働者派遣事業では1万5771円(同1.3%増)となっている。派遣労働者の賃金を業務別にみると、最も高いのは、「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」で2万2403円、次いで、「法人・団体管理職員」1万9739円、「船舶・航空機運転従事者」1万9622円、「情報処理・通信技術者」1万7427円、「建築・土木・測量技術者」1万6844円の順となっている。