求人票の内容に係る求職者からの苦情が9300件
厚生労働省は、「平成28年度ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」をまとめた。
それによると、求人票の記載内容に係る求職者からの申出・苦情の件数は9299件となっており、前年度(1万937件)と比べ1638件(15.0%)減少している。申出等の具体的な内容をみると、「賃金に関すること」が2636件(全体の24.3%)で最も多く、次いで、「就業時間に関すること」1921件(同20.7%)、「職種・仕事の内容に関すること」1311件(同14.1%)、「選考方法・応募書類に関すること」1065件(同11.5%)、「休日に関すること」936件(同10.1%)、「雇用形態に関すること」729件(同6.9%)、「社会保険・労働保険に関すること」646件(同6.9%)の順となっている(1件の申出等で複数の内容を含むものは、それぞれの内訳に計上)。
要因別の件数では、「求人票の内容が実際と異なる」ものが3608件(全体の38.8%)、「求人者の説明不足」が2335件(同25.1%)、「言い分が異なる等により要因を特定できないもの」が915件(同9.8%)、「求職者の誤解」が576件(同6.2%)、「ハローワークの説明不足」が116件(同1.2%)となっている(1件の申出等で複数の内容を含むものは、それぞれの内訳に計上)。
同省では、こうした相違に係る相談を受けた場合、ハローワークにおいて迅速な事実確認、必要な是正指導などの対応を行っている。その対応状況は、上記「求人票の内容が実際と異なる」件数のうち、是正指導の結果、「求人票の内容を変更」したものが982件(「求人票の内容が実際と異なる」件数の27.3%)、「職業紹介の一時留保」をしたものが330件(同9.1%)、「求人取消」が311件(同8.6%)、「求人票に合わせ労働条件等を変更」したものが196件(同5.4%)、「その他(求人票が無効等)」が1789件(同49.6%)などとなった。