死亡災害は前年同期比減少も死傷災害は増加
厚生労働省がまとめた今年上半期の労働災害発生状況によると、死亡災害は前年同期と比べて若干減少しているものの、死傷災害は増加していることが分かった。
それによると、平成28年1月~6月の労働災害による死亡者数は382人となっており、前年同期(385人)と比べ3人(0.8%)減少している(28年7月7日現在の速報値。以下同じ)。
業種別の死亡者数は、建設業が116人(全体の30.4%)と最も多く、次いで、第三次産業101人(同26.4%)、製造業84人(同22.0%)、陸上貨物運送事業38人(同9.9%)、林業16人(同4.2%)、農業、畜産・水産業13人(同3.4%)、交通運輸事業6人(同1.6%)の順となっている。また、第三次産業の内訳では、商業が34人(第三次産業の中の33.7%)と最も多く、以下、清掃・と畜19人(同18.8%)、警備業11人(同10.9%)、接客・娯楽6人(同5.9%)の順となった。
前年との比較では、死亡者数が多い上位5業種は、建設業が19人(14.1%)減少、第三次産業が9人(9.8%)増加、製造業が22人(35.5%)増加、陸上貨物運送事業が5人(11.6%)減少、林業が1人(6.7%)増加となっている。
次に、死傷災害(死亡災害及び休業4日以上の死傷災害)をみると、死傷者数は4万6332人となっており、前年同期(4万5124人)と比べ1208人(2.7%)増加している。
業種別の死傷者数は、第三次産業が2万536人(全体の44.3%)と最も多く、次いで、製造業1万746人(同23.2%)、建設業6001人(同13.0%)、陸上貨物運送事業5732人(同12.4%)、交通運輸事業1402人(同3.0%)、農業、畜産・水産業1003人(同2.2%)、林業704人(同1.5%)の順となった。また、第三次産業の内訳では、商業が6871人(第三次産業の中の33.5%)と最も多く、以下、保健衛生業3995人(同19.5%)、接客・娯楽3190人(同15.5%)、清掃・と畜2412人(同11.7%)の順となっている。
前年との比較では、死傷者数が多い上位5業種は、第三次産業が984人(5.0%)増加、製造業が102人(1.0%)増加、建設業が99人(16.2%)減少、陸上貨物運送事業が211人(3.8%)増加、交通運輸事業が25人(1.8%)増加となった。