死亡・死傷災害ともに前年同期より減少する
厚生労働省がまとめた今年上半期の労働災害発生状況によると、死亡災害、死傷災害ともに前年同期と比べ減少していることが分かった。
それによると、平成27年1月~6月の労働災害による死亡者数は385人となっており、前年同期(437人)と比べ52人(11.9%)減少している(27年7月7日現在の速報値。以下同じ)。
業種別の死亡者数は、建設業が135人(全体の35.1%)と最も多く、次いで、第三次産業92人(同23.9%)、製造業62人(同16.1%)、陸上貨物運送事業43人(同11.2%)、交通運輸事業15人(同3.9%)、林業15人(同3.9%)、農業、畜産・水産業14人(同3.6%)の順となっている。また、第三次産業の内訳では、商業が41人(第三次産業の中の44.6%)と最も多く、以下、清掃・と畜22人(同23.9%)、接客・娯楽6人(同6.5%)、警備業6人(同6.5%)の順となっている。
前年との比較では、死亡者数が多い上位4業種は、第三次産業が前年と同数となっている以外は前年より減少しており、建設業が24人(15.1%)減少、製造業が20人(24.4%)減少、陸上貨物運送事業が12人(21.8%)減少となっている。
次に、死傷災害(死亡災害及び休業4日以上の死傷災害)をみると、死傷者数は4万5124人となっており、前年同期(4万7288人)と比べ2164人(4.6%)減少している。
業種別の死傷者数は、第三次産業が1万9552人(全体の43.3%)と最も多く、次いで、製造業1万644人(同23.6%)、建設業6100人(同13.5%)、陸上貨物運送事業5521人(同12.2%)、交通運輸事業1377人(同3.1%)、農業、畜産・水産業976人(同2.2%)、林業727人(同1.6%)の順となっている。また、第三次産業の内訳では、商業が6604人(第三次産業の中の33.8%)と最も多く、以下、保健衛生業3559人(同18.2%)、接客・娯楽3093人(同15.8%)、清掃・と畜2314人(同11.8%)の順となっている。
前年との比較では、死傷者数が多い上位4業種は、いずれも前年より減少しており、第三次産業が414人(2.1%)減少、製造業が467人(4.2%)減少、建設業が822人(11.9%)減少、陸上貨物運送事業が368人(6.2%)減少となっている。
また、重大災害(一時に3人以上の労働者が業務上死傷またはり病した災害)の発生状況をみると、件数は115件、死傷者数は554人、死亡者数は21人となっている。
前年との比較では、件数は12件増加、死傷者数は48人増加、死亡者数は12人減少となっている。発生件数を業種別にみると、最も多いのは建設業の45件(前年比1件減)、次いで、その他の事業42件(同19件増)、製造業21件(同3件減)、陸上貨物運送事業4件(同2件減)、交通運輸事業3件(同1件減)の順となっている。