就職件数は8年連続過去最高を更新し9万7814件

厚生労働省は、「平成29年度・障害者の職業紹介状況等」をまとめた。それよると、ハローワークを通じた障害者の就職件数は9万7814件となっており、前年度(9万3229件)と比べ4585件(4.9%)増加し8年連続で過去最高を更新した。また、新規求職申込件数は20万2143件となっており、前年度(19万1853件)と比べ1万290件(5.4%)の増加、そして、就職率は48.4%となり、前年度(48.6%)を0.2ポイント下回った。

障害の種別にみた職業紹介状況では、身体障害者は、新規求職申込件数6万533件(対前年度比0.2%減)、就職件数2万6756件(同0.7%減)、知的障害者は、新規求職申込件数3万5742件(同4.4%増)、就職件数2万987件(同3.2%増)、精神障害者は、新規求職申込件数9万3701件(同9.0%増)、就職件数4万5064件(同8.9%増)、その他の障害者(身体障害者手帳、療育手帳、精神保健福祉手帳等を有しない者であって、発達障害、高次脳機能障害、難冶性疾患等により、長期にわたり職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な者)は、新規求職申込件数1万2167件(同10.2%増)、就職件数5007件(同9.3%増)となっている。

また、就職率は、身体障害者は44.2%(対前年度比0.2ポイント減)、知的障害者は58.7%(同0.7ポイント減)、精神障害者は48.1%(同0.0ポイント減)、その他の障害者は48.4%(同0.2ポイント減)となった。

次に、産業別の就職件数をみると、「医療,福祉」が3万5566件(全体の36.4%)と最も多く、次いで、「製造業」1万3595件(同13.9%)、「卸売,小売業」1万2412件(同12.7%)、「サービス業」1万288件(同10.5%)、「運輸,郵便業」4424件(同4.5%)、「宿泊,飲食サービス業」4158件(同4.3%)の順となっている。

また、職業別の就職件数では、「運搬・清掃・包装等の職業」が3万3767件(全体の34.5%)と最も多く、次いで、「事務的職業」2万282件(同20.7%)、「生産工程の職業」1万2666件(同12.9%)、「サービスの職業」1万1803件(同12.1%)、「専門的・技術的職業」6628件(同6.8%)、「販売の職業」4762件(同4.9%)の順となった。

一方、解雇者数をみると、29年度の解雇者数は2272人となっており、前年度(1335人)と比べ937人(70.2%)増加した。理由別の解雇者数は、「事業廃止」1583人(前年度768人)、「事業縮小」598人(同483人)、「その他」91人(同84人)となっている。