医師の働き方改革 医師の時間外労働規制についての基本的な考え方(案)を提示

厚生労働省から、平成30年12月5日に開催された「第13回医師の働き方改革に関する検討会」の資料が公表されました。働き方改革関連法による労働基準法の改正が2019年4月から施行され、時間外労働の上限規制が導入されますが、医師については、猶予措置があり、改正法施行5年後に、上限規制を適用することとされています。そして、具体的な上限時間等については、医療界の参加による検討の場において、規制の具体的あり方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得ることとされています。「医師の働き方改革に関する検討会」では、その検討を進めていますが、今回の検討会では、「医師の時間外労働規制についての基本的な考え方(案)」が示されています。

その大まかな方向性は次のとおりです。

医療機関において患者に対する診療に従事する勤務医の、現状における長時間勤務の実態に対しては、

・労働時間管理(宿日直、研鑽の取扱いを含む)の適正化とともに、

・医療機関内のマネジメント改革(タスク・シフティングや勤務環境改善等)、地域医療提供体制における機能分化・連携の推進、

・上手な医療のかかり方の周知、

に徹底して取り組み、医師の労働時間の短縮を進めていく。

その中で、医師の健康確保措置は重要視されており、「医療提供体制のあり方として、連続勤務時間制限・勤務間インターバル等の健康確保措置は、医療の質や安全の確保のために重要である。」とされています。民間の一般的な企業には直接関係はありませんが、参考になる仕組みや取組みが採用されるかもしれません。動向に注目です。