前年同期と比べ死亡者は減少するも死傷者は増加
厚生労働省がまとめた今年上半期の労働災害発生状況によると、死亡災害は前年同期と比べて減少しているものの、死傷災害は増加している。
それによると、平成30年1月~6月の労働災害による死亡者数は321人となっており、前年同期(377人)と比べ56人(14.9%)減少している(30年7月9日現在の速報値。以下同じ)。
業種別の死亡者数は、建設業が115人(全体の35.8%)と最も多く、次いで、第三次産業83人(同25.9%)、製造業58人(同18.1%)、陸上貨物運送事業40人(同12.5%)、林業14人(同4.4%)、交通運輸事業6人(同1.9%)の順となっている。また、第三次産業の内訳では、商業が29人(第三次産業の中の34.9%)と最も多く、以下、清掃・と畜22人(同26.5%)、警備業9人(同10/8%)、接客・娯楽6人(同7.2%)の順となっている。
前年との比較では、死亡者数が多い上位5業種は、建設業が5人(4.2%)減少、第三次産業が5人(6.4%)増加、製造業が23人(28.4%)減少、陸上貨物運送事業が7人(14.9%)減少、林業が6人(30.0%)減少となった。
次に、死傷災害(死亡災害及び休業4日以上の死傷災害)をみると、死傷者数は4万9741人となっており、前年同期(4万6872人)と比べ2869人(6.1%)増加している。
業種別の死傷者数は、第三次産業が2万2904人(全体の46.0%)と最も多く、次いで、製造業1万1160人(同22.4%)、建設業5942人(同11.9%)、陸上貨物運送事業6368人(同12.8%)、交通運輸事業1491人(同3.0%)、農業、畜産・水産業1034人(同2.1%)の順となっている。また、第三次産業の内訳では、商業が7678人(第三次産業の中の34.1%)と最も多く、以下、保健衛生業4651人(同18.9%)、接客・娯楽3362人(同15.4%)、清掃・と畜2597人(同11.6%)の順となっている。
前年との比較では、死傷者数が多い上位5業種は、第三次産業が1770人(8.4%)増加、製造業が442人(4.1%)増加、建設業が40人(0.7%)減少、陸上貨物運送事業が467人(7.9%)増加、交通運輸事業が164人(12.4%)増加となった。