仕事の能力深める研修の必要性を感じる者が63%

公益財団法人連合総合生活開発研究所(古賀伸明理事長)は、第35回「勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート調査」の結果をまとめた。調査時期は2018年4月上旬、調査対象は株式会社インテージリサーチのインターネットアンケートモニター登録者の中から無作為に抽出した首都圏及び関西圏に居住する20~64歳の民間企業に雇用されている者2000人。

調査結果をみると、中期的な経済等の状況の見通しと賃金収入については(20~54歳)、3年後の景気が今より「良くなる」(「かなり良くなる」と「やや良くなる」の合計)との回答が17.3%(2017年4月調査18.1%)、「悪くなる」(「かなり悪くなる」と「やや悪くなる」の合計)35.7%(同32.3%)、「変わらない」36.8%(同39.1%)などとなっている。

5年後の賃金予測についてみると(20~54歳)、自身の5年後の賃金が今と比べて、「高くなる」(「かなり高くなると思う」と「やや高くなると思う」の合計)との回答が31.7%(2017年4月調査29.9%)、「低くなる」(「やや低くなると思う」と「かなり低
くなると思う」の合計)17.5%(同17.1%)、「変わらないと思う」40.7%(同40.4%)となった。

これを属性別にみると、男性の正社員では、「高くなる」36.0%(2017年4月調査31.5%)、「低くなる」18.6%(同18.5%)、「変わらないと思う」39.3%(同42.2%)、また、男性の非正社員では、「高くなる」28.0%(同29.1%)、「低くなる」14.0%(同11.4%)、「変わらないと思う」39.9%(同36.9%)となっている。

次に、職業能力開発や自己啓発の必要性に対する認識をみると、「現在の仕事に関連する専門知識・技術を深めるための研修」の必要性を「感じる」(「強く感じる」と「ある程度感じる」の合計)との回答が62.6%、「現在の仕事に関連する分野以外の専門知識・技術を習得するための研修」の必要性を「感じる」が54.6%、「新技術への対応など、将来取り組むべき業務に向けた研修」の必要性を「感じる」が57.4%となっており、いずれの研修も半数以上の者が必要性を認識している。

「現在の仕事に関連する専門知識・技術を深めるための研修」の必要性を「感じる」とする者の割合を属性別にみると、正社員66.0%、非正社員55.8%となっている。これを年代別にみると、正社員では、20代(72.3%)、30代(72.7%)で7割を超え、40代(61.8%)、50代(58.3%)でも6割前後となっている。一方、非正社員では、40代が61.5%と最も高く、他の年代はいずれも50%台となっている。