不本意非正規の雇用者は前年同期比7万人減少に
総務省は、労働力調査の詳細集計(平成30年1月~3月期平均)をまとめた(速報値)。
それによると、雇用形態別の雇用者数(役員を除く。以下同じ)は、正規の職員・従業員が3423万人(前年同期比38万人増)、非正規の職員・従業員が2117万人(同100万人増)で、正規の職員・従業員は13期連続の増加、非正規の職員・従業員は23期連続の増加となった。
非正規の職員・従業員の内訳をみると、「パート・アルバイト」が1479万人(前年同期比63万人増)、「労働者派遣事業所の派遣社員」が139万人(同10万人増)、「契約社員」が304万人(同23万人増)、「嘱託」が116万人(同3万人増)、「その他」が78万人(同1万人増)となっている。
男女別の雇用形態別雇用者数は、男性は正規の職員・従業員が2322万人(前年同期比20万人増)、非正規の職員・従業員が670万人(同31万人増)、女性は正規の職員・従業員が1101万人(同18万人増)、非正規の職員・従業員が1447万人(同70万人増)となっている。
次に、現職の雇用形態についた主な理由別非正規の職員・従業員の内訳をみると、「自分の都合のよい時間に働きたいから」が598万人(全体の29.9%)と最も多く、以下、「家計の補助・学費等を得たいから」396万人(同19.8%)、「正規の職員・従業員の仕事がないから」263万人(同13.1%)、「家事・育児、介護等と両立しやすいから」253万人(同12.6%)などが続いている。前年同期との比較では、「自分の都合のよい時間に働きたいから」は64万人増加しており、一方、「正規の職員・従業員の仕事がないから」は7万人減少した。
これを男女別にみると、最も多いのは男女とも「自分の都合のよい時間に働きたいから」で、男性が172万人(男性全体の27.7%)、女性が427万人(女性全体の30.9%)となっているが、2番目に多いのは、男性は、「正規の職員・従業員の仕事がないから」で139万人(男性全体の22.4%)、一方、女性は、「家計の補助・学費等を得たいから」で315万人(女性全体の22.8%)となっている。
最後に、今期から公表を開始した未活用労働(失業者に加え、パートタイム等の就業者の中で仕事を追加したい者や、非労働力人口の中で、仕事に就くことを希望しているが、今は仕事を探していない者等)についてみると、失業者が184万人、追加就労希望就業者が177万人、潜在労働力人口が37万人となっており、これらをあわせると398万人となった。
男女別にみると、失業者は男性105万人、女性80万人、追加就労希望就業者は男性44万人、女性133万人、潜在労働力人口は男性15万人、女性22万人となっている。
また、労働力人口と潜在労働力人口の合計に占める未活用労働の割合は5.9%で、男女別では、男性4.3%、女性7.8%となっている。