5~9月を取組期間とし講習会など周知活動展開

厚生労働省は、職場における熱中症予防対策の浸透を図るため、労働災害防止団体などと連携して、5月から9月までを実施期間(4月は準備期間)とした「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を実施する。

このキャンペーンは、昨年はじめて実施したもので、今年で2回目の取組みとなる。キャンペーン期間中は、事業場への周知・啓発や、熱中症予防対策に関する講習会の開催、教育ツールの提供などを行うことにより、熱中症予防対策の徹底を図り、重篤な熱中症災害の防止を目指す。

また、キャンペーン期間中に各事業場が実施すべき事項として、WBGT値(気温に加え、湿度、風速、輻射熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数)の把握、WBGT値の評価、作業環境管理、作業管理、健康管理、緊急時の連絡体制の整備──などを掲げている。

特に、重点取組期間中(7月)には、①急激なWBGT値上昇の場合は作業の中断等を徹底する、②水分・塩分の積極的な摂取、③当日の朝食の未摂取、睡眠不足、体調不良、前日の多量の飲酒等について、作業開始前に確認する、④異常を認めたときは、躊躇することなく救急隊を要請する──などを求めている。

なお、同省がまとめた平成29年の職場における熱中症による死亡者数は16人、死傷者数は528人(30年1月末時点の速報値)。これは、28年度(確定値)と比べて、死亡者数は4人増加、死傷者数は66人増加となっている。