2年ぶりに減り7368件、うち災害性腰痛が4521件

厚生労働省は、平成27年の業務上疾病の発生状況をまとめた。それによると、昨年1年間に発生した休業4日以上の業務上疾病(27年中に発生した疾病で28年3月末日までに把握したもの)は7368件となっており、前年(7415件)と比べ47件(0.6%)減少し2年ぶりの減少となった。

疾病分類別にみた発生件数は、「負傷に起因する疾病」が5339件(全体の72.5%)と最も多く、次いで、「異常温度条件による疾病」642件(同8.7%)、「じん肺症及びじん肺合併症(休業のみ)」251件(同3.4%)、「化学物質による疾病(がんを除く)」247件(同3.4%)、「病原体による疾病」201件(同2.7%)、「手指前腕の障害及び頸肩腕症候群」182件(同2.5%)、「重激業務による運動器疾患と内臓脱」125件(同1.7%)の順となっている。なお、「負傷に起因する疾病」の中では、「災害性腰痛」(4521件)が約85%を占めている。

次に、業種別の発生件数をみると、「保健衛生業」が1701件(全体の23.1%)と最も多く、次いで、「製造業」1411件(同19.2%)、「商業・金融・広告業」1251件(同17.0%)、「運輸交通業」901件(同12.2%)、「建設業」641件(同8.7%)、「接客・娯楽業」461件(同6.3%)の順となった。

また、「災害性腰痛」の発生件数を業種別にみると、「保健衛生業」が1361件(「災害性腰痛」の中の30.1%)と最も多く、以下、「商業・金融・広告業」870件(同19.2%)、「製造業」670件(同14.8%)、「運輸交通業」617件(同13.6%)、「接客・娯楽業」277件(同6.1%)、「建設業」201件(同4.4%)、「その他の事業」188件(同4.2%)、「清掃・と畜業」177件(同3.9%)の順となっている。