社会保障制度などに関する新たな改革工程表の原案を示す(経済財政諮問会議)
内閣府から、平成30年12月10日に開催された「平成30年第16回経済財政諮問会議」の資料が公表されました。
今回の会議では、「新経済・財政再生計画改革工程表2018(原案)」が示されています。
この工程表は、2019(平成31)年度からの3か年度を基盤強化期間として、社会保障制度などについて政府が取り組む改革目標を、達成期限を区切って示したものです。
全面改定は3年ぶりとなります。
社会保障の分野については、検討項目が44項目から61項目に増加しています。
たとえば、公的年金制度については、「年金受給開始年齢の柔軟化や在職老齢年金制度の見直し等により、高齢者の勤労に中立的な公的年金制度を整備する」とし、2019年度中に、関係審議会等において検討を行い、その結果に基づき、法案提出も含めた必要な措置を講ずると明記されています。
一方、痛みを伴う改革については踏み込み不足という声も上がっています。
財務省が1割から2割への引き上げを主張する後期高齢者(75歳以上)の医療機関の窓口での負担割合については、「あり方について検討する」との表現にとどめ、具体的な負担割合や達成時期は盛り込まれませんでした。
工程表は、年内に正式決定し、各省庁で取り組みを進める予定のようです。