正社員等の雇用は23年8月から23期連続不足状態
厚生労働省は、「労働経済動向調査(平成29年2月)」の結果をまとめた。
調査結果によると、29年2月1日現在の労働者過不足状況は、正社員等労働者を「不足」とする事業所割合は40%、一方、「過剰」とする事業所割合は2%となっている。この結果、正社員等労働者過不足判断指数(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)はプラス38ポイントとなり、23年8月以降23期連続して不足超過となった。
これを産業別にみると、すべての業種で不足超過となっており、「医療、福祉」(プラス59ポイント)、「運輸業、郵便業」(同49ポイント)、「建設業」(同47ポイント)での不足超過幅が大きい。
次に、雇用調整を実施した事業所割合(28年10~12月期実績)は25%で、前期(28年7~9月期=27%)より2ポイント減少した。雇用調整の実施方法をみると(複数回答)、「配置転換」が12%(前期12%)と最も多く、次いで、「残業規制」10%(前期10%)、「休日の振替、夏季休暇等の休日・休暇の増加」8%(同10%)、「出向」6%(同6%)──の順となっている。
産業別にみた雇用調整実施事業所の割合は、「建設業」20%(前期22%)、「製造業」27%(同29%)、「情報通信業」33%(同35%)、「運輸業、郵便業」22%(同31%)、「卸売業、小売業」25%(同25%)、「金融業、保険業」24%(同26%)、「不動産業、物品賃貸業」28%(同30%)、「学術研究、専門・技術サービス業」26%(同32%)、「宿泊業、飲食サービス業」23%(同19%)、「生活関連サービス業、娯楽業」26%(同23%)、「医療、福祉」25%(同28%)、「サービス業」20%(同20%)となった。