「残業が少ない職場を好む」が過去最高の86.3％

公益財団法人日本生産性本部（松川昌義理事長）は、「2016年・若者意識アンケート（秋）」の結果をまとめた。この調査は、同本部が1991年から継続的に毎年春と秋の２回実施しているもので、2016年秋の調査は、2016年度の新入社員で同本部主催の新入社員教育プログラム等への参加者を対象に昨年10月から12月にかけて実施し、有効回答のあった242通（男性153通、女性89通）について集計している。

調査結果をみると、給与体系、残業、昇格などについて性格の違う２つのタイプの職場から好きなタイプを選ぶ設問では、「各人の業績や能力が大きく影響する給与システム」を希望する回答が56.6％（2015年秋56.8％）、「業績や能力よりも、年齢・経験を重視して給与が上がるシステム」を希望する回答が43.4％（同43.2％）となった。

残業に関しては、「残業が少なく、平日でも自分の時間が持て、趣味などに時間を使える職場」を希望する回答が86.3％、「残業は多いが、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力が高められる職場」を希望する回答が13.7％となり、「残業が少ない職場を好む」とする回答がこれまでで最も高かった2015年秋（81.1％）を5.2ポイント上回り過去最高となった。

自分の考えに近いものを選択する設問で、「条件がよい会社があれば、さっさと移るほうが得だ」と思うかについて、「そう思う」とする回答は54.6％（2015年秋48.4％）となり、17年ぶりに過半数を超え、過去最高となっている。

「会社の運動会などの親睦行事には、参加したい」との問いでは、「そう思う」61.5％（2015年秋68.0％）、「そう思わない」38.5％（同32.0％）となり、「そう思う」と回答した割合がこの設問を開始した2011年春以来、最低となった。

「子供が生まれたときには育児休暇を取得したい」との問いでは、「そう思う」84.1％（2015年秋80.1％）、「そう思わない」15.9％（同19.9％）となり、「そう思う」と回答した割合がこの設問を開始した2011年春以来、春・秋を通して過去最高となった。また、男女別では、「そう思う」は、男性77.3％、女性95.5％となり、男性でも「そう思う」が過去最高となっている。