正社員等の雇用は23年8月から30期連続不足状態

厚生労働省は、「労働経済動向調査(平成30年11月)」の結果をまとめた。

調査結果によると、30年11月1日現在の労働者過不足状況は、正社員等労働者を「不足」とする事業所割合は46%、一方、「過剰」とする事業所割合は3%となっている。この結果、正社員等労働者過不足判断指数(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)はプラス43ポイントとなり、23年8月以降30期連続して不足超過となった。

これを産業別にみると、すべての業種で不足超過となっており、「運輸業、郵便業」(プラス62ポイント)、「建設業」(同60ポイント)での不足超過幅が大きい。

次に、雇用調整を実施した事業所割合(30年7~9月期実績)は前期と同水準の30%となった。雇用調整の実施方法をみると(複数回答)、「配置転換」が15%(前期15%)と最も多く、次いで、「残業規制」13%(同13%)、「休日の振替、夏季休暇等の休日・休暇の増加」13%(同11%)、「出向」7%(同7%)──の順となっている。

産業別にみた雇用調整実施事業所の割合は、「建設業」29%(前期29%)、「製造業」28%(同27%)、「情報通信業」35%(同34%)、「運輸業、郵便業」32%(同31%)、「卸売業、小売業」32%(同32%)、「金融業、保険業」31%(同31%)、「不動産業、物品賃貸業」40%(同39%)、「学術研究、専門・技術サービス業」35%(同33%)、「宿泊業、飲食サービス業」25%(同27%)、「生活関連サービス業、娯楽業」28%(同25%)、「医療、福祉」30%(同31%)、「サービス業(他に分類されないもの)」34%(同31%)となった。