雇用者に占める非正規の割合が3期連続上昇する

総務省は、労働力調査・詳細集計の平成30年7~9月期平均(速報値)をまとめた。

それによると、雇用形態別の雇用者数(役員を除く。以下同じ)は、正規の職員・従業員が3500万人(前年同期比65万人増)、非正規の職員・従業員が2118万人(同68万人増)で、正規の職員・従業員は15期連続の増加、非正規の職員・従業員は25期連続の増加となった。そして、雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は37.7%となり、3期連続の上昇となった。

非正規の職員・従業員の内訳をみると、「パート・アルバイト」が1491万人(前年同期比72万人増)、「労働者派遣事業所の派遣社員」が134万人(同5万人減)、「契約社員」が295万人(同1万人増)、「嘱託」が121万人(同1万人増)、「その他」が77万人(同増減なし)となっている。

男女別の雇用形態別雇用者数については、男性は正規の職員・従業員が2346万人(前年同期比40万人増)、非正規の職員・従業員が664万人(同6万人増)、女性は正規の職員・従業員が1154万人(同25万人増)、非正規の職員・従業員が1454万人(同61万人増)となった。

次に、現職の雇用形態についた主な理由別非正規の職員・従業員の内訳をみると、「自分の都合のよい時間に働きたいから」が576万人(全体の28.8%)と最も多く、以下、「家計の補助・学費等を得たいから」400万人(同20.0%)、「家事・育児、介護等と両立しやすいから」261万人(同13.0%)、「正規の職員・従業員の仕事がないから」256万人(同12.8%)、「専門的な技能等をいかせるから」153万人(同7.6%)などが続いている。前年同期との比較では、「自分の都合のよい時間に働きたいから」は27万人増加しており、「正規の職員・従業員の仕事がないから」は21万人減少している。

これを男女別にみると、最も多いのは男女とも「自分の都合のよい時間に働きたいから」で、男性が158万人(男性全体の25.6%)、女性が418万人(女性全体の30.1%)となっているが、2番目に多いのは、男性は、「正規の職員・従業員の仕事がないから」で129万人(男性全体の20.9%)、一方、女性は、「家計の補助・学費等を得たいから」で315万人(女性全体の22.7%)となっている。