地域資源で雇用を創出する支援事業に3地域決定

厚生労働省は、雇用機会の不足している地域が、それぞれの地域特性を活かし、創意工夫を凝らして雇用を生み出す取組みを支援する「実践型地域雇用創造事業」の平成30年度第2次採択地域として、兵庫県宍粟市、福岡県嘉麻市、佐賀県佐賀市の3つの地域を新たに決定した。

同事業は、地方公共団体の産業振興施策や各府省の地域再生関連施策等との連携の下に、地域の各主体で構成する協議会が提案した雇用対策事業の中から、雇用と経済の活性化につながると認められるものをコンテスト方式により選抜し、当該事業をその地域に委託して行うもの。委託費は1地域あたり各年度2億円(複数の市町村で実施する場合は2億5000万円)が上限で、事業期間は最長3年。

兵庫県宍粟市の事業構想では、アグロフォレストリー創生分野及び観光産業促進分野を重点分野に設定し、鳥獣被害のないミツマタの栽培・加工技術の習得等を通じて雇用の創出を図る。また、水資源をはじめ豊かな自然による集客に加えて、林業・農業・ミツマタ手漉き和紙・狩猟などの観光体験ツアーの開発を行うとともに、旧市街地や史跡巡りを組み合わせ「日本一の風景街道」をテーマとした滞在型観光ツアーの開発等を通じて雇用の創出を図る。

また、福岡県嘉麻市の事業構想では、食品業分野、観光分野を重点分野に設定し、地域事業者、大学、地域金融機関等と連携のもと、地域産品を生かした新たな特産品やレシピ開発、豊かな自然を生かした新たなツーリズムの開発、それらを担う人材育成セミナーを行い、雇用の創造を図る。