2年連続減少の7361件、うち災害性腰痛が4722件
厚生労働省は、平成28年の業務上疾病の発生状況をまとめた。それによると、昨年1年間に発生した休業4日以上の業務上疾病(28年中に発生した疾病で29年3月末日までに把握したもの)は7361件となっており、前年(7368件)と比べ7件(0.1%)減少し2年連続の減少となっている。
疾病分類別にみた発生件数は、「負傷に起因する疾病」が5598件(全体の76.0%)と最も多く、次いで、「異常温度条件による疾病」650件(同8.8%)、「化学物質による疾病(がんを除く)」213件(同2.9%)、「じん肺症及びじん肺合併症(休業のみ)」210件(同2.9%)、「手指前腕の障害及び頸肩腕症候群」153件(同2.1%)、「病原体による疾病」125件(同1.7%)、「重激業務による運動器疾患と内臓脱」75件(同1.0%)の順となっている。なお、「負傷に起因する疾病」では、「災害性腰痛」(4722件)が約84%を占めている。
次に、業種別の発生件数をみると、「保健衛生業」が1718件(全体の23.3%)と最も多く、次いで、「製造業」1425件(同19.4%)、「商業・金融・広告業」1220件(同16.6%)、「運輸交通業」934件(同12.7%)、「建設業」622件(同8.4%)、「接客・娯楽業」452件(同6.1%)の順となった。
また、「災害性腰痛」の発生件数を業種別にみると、「保健衛生業」が1423件(「災害性腰痛」の中の30.1%)と最も多く、以下、「商業・金融・広告業」897件(同19.0%)、「製造業」714件(同15.1%)、「運輸交通業」684件(同14.5%)、「接客・娯楽業」270件(同5.7%)、「その他の事業」197件(同4.2%)、「建設業」195件(同4.1%)の順となっている。