「残業」より「自分の時間」希望が過去最高の74.7%

公益財団法人日本生産性本部(松川昌義理事長)は、「2016 若者意識アンケート(春)」の結果をまとめた。調査は、2016年春に実施した同本部主催の新入社員教育プログラム等への参加者を対象に実施し、有効回答のあった1951通(男性1373通、女性570通、未回答8通)について集計している。

調査結果をみると、自身が希望する職場の給与体系、残業、昇格制度などを選ぶ設問では、給与体系については、「各人の業績や能力が大きく影響する給与システム」を希望する回答が55.1%(前年53.1%)、「業績や能力よりも、年齢・経験を重視して給与が上がるシステム」を希望する回答が44.9%(同46.9%)となった。

残業に関しては、「残業が少なく、平日でも自分の時間が持て、趣味などに時間を使える職場」を希望する回答が過去最高の74.7%(前年67.2%)、「残業は多いが、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力が高められる職場」を希望する回答が25.3%(同32.8%)となっている。

また、昇格に関しては、「仕事を通して発揮した能力をもとにして評価が決まり、同期入社でも昇格に差が付く職場」を希望する回答が57.7%(前年58.8%)、「年齢や経験によって、平均的に昇格していく職場」を希望する回答が過去最高の42.3%(同41.2%)となった。

設問開始2年目の「管理職になりたい」に対し、「そう思う」とする回答は65.2%(前年70.1%)となり、男女別では、男性72.8%(同76.3%)、女性46.1%(同53.5%)となっている。

転職に関する設問では、「しないにこしたことはない」とする回答は33.7%で前年(32.2%)より1.5ポイント増加した。「1つの会社に最低でも何年くらい勤めるべきだと思うか」の設問では、「2~3年」が34.4%(前年33.6%)と最も多く、次いで、「4~5年」26.3%(同23.8%)、「6年以上」17.6%(同21.1%)、「転職するそれなりの理由があれば、期間は関係ない」17.5%(同17.3%)の順となっている。また、「今の会社に一生勤めようと思っている」とする回答は55.9%で前年(54.7%)より1.2ポイント増加した。

新設問のインターンシップ制度に関しては、制度を「利用した」と回答した者の割合は44.0%となっており、その中で、「実習した会社に就職した」割合は27.0%となっている。