「見える化」に取り組む鳥取県の建設会社を認定
厚生労働省はこのほど、今年6月から実施している「安全衛生優良企業認定制度」の認定第1号として、鳥取県の建設会社「やまこう建設株式会社」を認定した。
この制度は、労働政策審議会の建議「今後の労働安全衛生対策について」(平成25年12月24日)において、「企業の安全衛生水準を国が客観的に評価し、高い評価を得た企業を公表する仕組みを導入することが適当である」とされたことを踏まえて創設されたもの。自己診断で一定の基準を満たしている企業の申請に基づき、書類審査・ヒアリング調査を行ったうえで、都道府県労働局長が認定する。
その評価基準は、①過去3年間労働安全衛生に関する重大な法違反がないこと、②労働安全衛生の組織体制があり、全社的な取組みがなされていること、③従業員の健康保持増進の措置を行っていること、④従業員のメンタルヘルス対策を促進していること、⑤従業員の過重労働対策を促進していること、⑥安全活動が実施されていること(危険作業がある業種)──などとなっている。
認定を受けると厚生労働省のホームページで企業名が公表される。また、優良マークを商品などに使用したり、求人情報に記載することができ、健康・安全・働きやすい優良企業であることを、様々な場所でPRできるメリットがある。
認定第1号となった「やまこう建設株式会社」では、作業指揮者・合図者の「見える化」、作業現場入口に設置するバリケードの「見える化」など、様々な「見える化」の取組みを行っている。作業指揮者・合図者の「見える化」では、従前はヘルメットにステッカーを貼ることで作業指揮者・合図者・玉掛者等を識別していたが、担当者ごとの色別メッシュベルト前後に大きく名称を明示するようにした。
なお、同省では今後、原則として毎月1回、安全衛生優良企業の公表を行っていくこととしている。